Midnight Note

明日はどこまで行こうか

趣味人モドキ

所有物。
1100ccのクソデカいバイク。
オープンカー。
高級腕時計。

休日は宿を取って近場の居酒屋で次の日に残らない程度に飲み、次の日は車で博物館やら水族館やらを巡る。
時にはバイクでオフロードを走る。

アニメと映画とゲーム、それから筋トレも好き。

なんとまあ趣味が充実した人間だろうか、と我ながら思うのだが、時折途方もない虚無感に襲われる。

味の無いガム

時折、味の無いガムを噛み続けているような気持ちになるときがある。
疲れ果ててつまらないYouTubeの動画を延々見ているようなとき。

ふと「人生」もそう変わらないな、と怖いことを考え、いけないいけないと思考をかき消す。
死にたがる奴らの結論って要するに「それ」なんだなと理解しているから。
僕の周りにいる死にたがってる奴らはみんな「それ」だった。

だから飽きないフリをする。
飽きたら足す。
水槽から蒸発した水を足すように。
そうして生き続ける。

そうしていると今度は「フリ」しているだけの人生であるような気がしてくる。
上に並べ立てた趣味もいかにも典型的だ。
何か「わかりやすいもの」をなぞっているかのようだ。
自分の奥底から湧いてくるものなど何も無いかのように思えてくる。

だが、もしかするとそれはただの錯覚なのかもしれない。
「趣味人」なんていうものはみんな要するに「飽きてないフリをする」プロなのだ。
みうらじゅんがそのようなことを言っていた。

病んでいるわけではない。
むしろ一番キツかった去年と比べるとだいぶ健康になってきている。
ドカ食いが楽しい。
ドカ食いしつつ割と結構な量運動しているのでドカ太りは避けられている。
小太りはしている。

なんだかんだ、趣味人モドキでも良い気がしている。
バイクは、オープンカーはまだまだ味のあるガムだ。
本当の「味の無いガム」とは比較にならない。

ところで、インターネットは味の無いガムまみれだ。
だから最近距離を置くようにしている。
その上で見ての通り、僕の趣味は基本的に個人で完結するものばかりだ。

……。
孤独である。

せっかく何かを語れるプラットフォームを持っているのに、いざ何かを書くとなると5000字とか1万字とかとんでもない字数でしか何かをここのところ書いていないことに気付いた。
もっと気軽に何かを語ってみたくなった。
繰り返すが、せっかく語るためのプラットフォームを持っているのだから。

しかし、まぁ。
僕の文章というやつは。

……暗い。
そう病んでいるわけではないのに、暗い。

そういえばどこかの誰かに「何人もの人間が中にいるみたいだ」と言われたことがある。
最近も別の誰かに「二面性がある」と言われた。
多重人格、というわけではないはずだ。
むしろ一貫性のある生き方を目指してきたはずである。

だが、もしかすると。
一貫性のある生き方を目指しすぎて、自分をメタに見るクセがつきすぎているのかもしれない。
逐一自分のやっていることを評価している自分がいる。

山田孝之作詞の『TOKYO NORTH SIDE』がまさにそんな歌詞だった。

がんじがらめのマリオネット
俺を笑う俺がいる
それを見ている俺もいる

この曲が主題歌になっている『山田孝之の東京都北区赤羽』はそんなこんなで(?)演技ができなくなってしまった山田孝之を主人公としたモキュメンタリー*1である。

俺もそんな状態になっている……?

そういえば、僕は「僕」と言ったり「俺」と言ったり、一貫性なくノリで使い分けている。
こういうのも人格の形成に影響を与えるのだろうか。

高3のとき、人と話すときの一人称を「俺」から「僕」に変えた。
あの頃は毎日何か一つでも変えていかないと死んでしまう病気に罹っていた。

アホだったと思う。
あの頃をアホだったと思う僕は……俺は、今何かできているのだろうか。

まあ、筋トレと軽い勉強くらいはできる。
そうやって日々を過ごしている。

もうちょい心身が健康になったら婚活でもしよっかなと思っている。
独身は狂う、とか言われていてそれに対する反論でインターネットは盛り上がったりしているが、僕の場合「緩やかに狂うんだろうなこれ」という実感がある。
全てが味のしないガムになる前に家庭を作ったほうが良い。
少なくとも僕みたいな人間の場合は。

とかなんとか言いつつ、「趣味人モドキ」を脱する気はあまりない。「本物の趣味人」なんていう定義も曖昧なものを目指すことはできないし、意味もない。

テキトーに生きる。
それができる間は。
あと何年だろう?

少し考えすぎかな。

結局のところ都度都度楽しいであろうことをして生きていくしか無いのだ。
自分をメタに眺めていようが、そうでなかろうが。
何年経っても。

大丈夫。
そうしているうちに、いずれタダで死ぬから。
まあ僕はさしあたり「自分は死なない」と考えて生きていくけれど。

というわけで、私は元気です。
ホントです。
ジム行ってきます。

*1:ドキュメンタリー風フィクション