こんにちは、Mistirです。
さっそくだけど、みなさんは『とんかつDJアゲ太郎』という漫画をご存知だろうか?
ウィキペディアによると
とんかつ屋の跡取り息子揚太郎がクラブカルチャーに衝撃を受け、とんかつ屋とDJに数多くの共通点を見出しながら、その両方を目指して奮闘するギャグ漫画。
って漫画です。
ジャンププラスという、ウェブ上で無料で読める媒体で連載されております。
毎週更新してます。アプリもあるので、スマホかタブレットがあればいつでも屋外で読めます。
今回の記事では、この『とんかつDJアゲ太郎』がいかに素晴らしい漫画かってことを熱く語ろうと思います。ネタバレはしないので安心して下さい。
さて、件の『とんかつDJアゲ太郎』。
こんな感じの、お世辞にも「画力が高い」と言えない絵、「とんかつとDJに共通点を見出す」という謎すぎる着眼点……
カオスギャグ漫画は好きなので、普通に楽しみに読んでました。
が。
最近、この漫画に異常が起こっています。
最近この漫画に関して呟かれたツイートを、幾つか引用させていただきます。
『とんかつDJアゲ太郎』が、真面目に良作。油断してたら軽く泣きそうになった…。アガるぜ!!
— 10mol (@10mol) 2015, 5月 8
とんかつDJアゲ太郎、ジャンプの黄金律「努力・友情・勝利」をここまで丁寧にやる漫画なんて久しぶりだし最高に面白い。マジでいろんな人にオススメしたい漫画
— SABAI (@dot_381) 2015, 5月 7
普通にストーリー漫画として評価されている!
最近、ギャグ描写はほとんどありません。今の展開を一言で言えば……
超熱い。
いやー、僕も電車の中とかで毎週楽しみに読んでるんですけど……
第33話は目頭が熱くなりました。危ない危ない、電車で本当に泣くところだった。
この絵で熱くて泣けるんすよ。あり得ねえ。
っていうか、この漫画は本当に凄いんです。
何が凄いって、
「趣味も仕事も変わらない」って言い切ってるんですよ。
ジャンプの王道漫画もどんな漫画も、基本的に
「一つの物事を貫き通す」っていう美学が流れてるじゃないですか。
今ジャンプ本誌で連載されてるクッソ熱い漫画の『火の丸相撲』は「相撲に全てを賭ける」主人公の執念と清々しさが目立つ漫画ですし、「熱すぎて胸焼けがする」と話題の『僕のヒーローアカデミア』は「ヒーローになる」ってことをトコトン追求してる漫画です。
でも、『とんかつDJアゲ太郎』は?
とんかつ屋とDJを平行して、さらにどちらも頂点を目指してるんです。
これ、本来「ギャグ漫画」でしかできないことです。あるいは「完璧超人」が出てくる漫画。
あまり苦労しなくてもアレもコレもできるよー、みたいなキャラが出てくる漫画って結構多いですよね。でも、熱くはない。
とんかつDJアゲ太郎は、最初完全に「ギャグ漫画」のノリでした。
ですがだんだん、気付いてくることがあるんです。
主人公のアゲ太郎が、完全に「凡人」なんですよ。
ホンモノの「努力」「修行」だけで、趣味も仕事も上を目指している。しかも、そのどちらにも大きな「価値」を見出している。
そして気付いたら、「ギャグ漫画」を超えたストーリー漫画となっていました。
他の漫画じゃめったに見ない価値観ですよ、これ。
そりゃそうだ、気楽に描くと大やけどだもん。
仕事舐めてんのかって話になっちゃう。
この方のツイートが本質を突いている。
とんかつDJ、趣味と仕事は相互に連結していてどっちも充実すれば豊かになるっていうのを提示していて、趣味は青春というか要は過去ののろいであり卒業すべきものであるとというコンプレックスエイジの逆を言ってる。
— kanou (@kanou1) 2015, 5月 7
『コンプレックスエイジ』は以下のような内容の漫画です。
コスプレイヤー〈凪〉こと、片浦渚は、高校時代からコスプレにいそしんでいた。ネット上でも話題になり、日々に充実感を感じていたが、年下のレイヤーたちと知り合うようになってから、さまざまな葛藤に直面する。自分よりもその子のほうがキャラクターに同化できるのではないか。自分が派遣社員として勤めている職場の正社員が、レイヤーであることが職場に知られたために退社を決意したこと、知られていないとおもっていた母親に、高校時代からコスプレをしていたことを気づかれていたこと、そうした葛藤のなかで、渚は、自分の趣味にどう向き合うかを考え始める。(以上3巻の前半まで)
ウィキペディアより引用。
この漫画も、結構「クるものがある」ってネットで話題になってた漫画です。
うん、確かに凄くリアルだ。趣味が仕事の足枷となる……多分、この感情を経験した人は凄く多いのだろう。
だけど、僕は『とんかつDJアゲ太郎』の価値観を強く推したい。
2話の名言。
これだけで見ると本当ただのギャグだけど、今の展開を見ると普通に熱い台詞に見える。
あまり詳しくは言わないけど、今「自分の職業に一筋であるべき」っていう考え方の登場人物と、アゲ太郎の二人が交錯するっていうスッゲー面白い展開になってるんです。
この
「豚をアゲるか客をアゲるかに大したちがいはねぇ!!重要なのはオマエがグルーヴを感じるかだ!!」
って名言は漫画の枠を通り越して、人生哲学の領域に達しているようにさえ見えてくる。いや、ホントに見えてくるんですよ。
この言葉に対して、アゲ太郎が真摯に生きてるんです。本当に「どっちも同じ」っていう世界観のもと生きてるんです。
これって、凄くカッコよくないですか?
読みたくなった方は、早速ジャンププラスで3話まで読んでみてください。
下のリンクから飛べます。
そして続きが気になった方は、単行本を買って追い付いてから、無料の連載を追いかけてみてください。
本当に熱い漫画ですよ。読んで損はしません。
では、また次の記事で。