Midnight Note

明日はどこまで行こうか。どこまで行けるだろうか。

『炎上したブレンディのCMを冷静に分析する』に寄せられたご感想へのご返信

こんにちは、Mistirです!
なんか凄いですね(他人事)

さて、たくさんのコメント、ご感想、ありがとうございます!
ありがたく読ませていただいております!

コメント欄に直接返信するとカオスの権化が生じますので、現状でご返信していない分はこの記事でいたしますね。最初の方にコメント頂いた分に関しましては直接ご返信しております。

あと、もし返信に漏れがあっても……怒らないでね☆

では早速。

 まじさん @mazy_3 

初めまして、オイラも簡単な考察をTwitterで上げましたが、同様の意見です。作品のクォリティは高いと思います。良いCMは商品のPRと共に、企業理念を表す事にあります。ブレンディのCMから感じられる物は、若者への侮蔑と女性蔑視、自由の否定などでしょう。また、就職は企業が選ぶ構造社会が、AGFの理想なのかも知れませんね。食肉になるような落ちこぼれや、闘牛になるような荒くれ者より、おっぱいの大きい乳を出す娘を選べる社会構造が、企業理念なのだと解釈致しました。
このCMが、このいびつなディストピア構造をぶち壊す結末であったなら、傑作CMになったと思います。しかし恐ろしい秩序は乱れず終わり、この世界を肯定しているようにしか見えませんね。
なんでも、海外のCM賞を受賞しているようですが、CMの賞は、必ずしもCM効果が評価される訳ではありません。こんなCMが企画を通して制作された事自体が、受賞の理由でしょう。CMに関わる同業者たちに、大きな勇気と希望を与えた事でしょうね。こんなひどいCMを企画した人、企画にOK出した企業、そして作ったクリエイター。このCMがCMとして存在する事が、奇跡に近い事ですからね。

 ご感想ありがとうございます。

ははは、皮肉が効いてますねw 今となっては「真相(あまり深く考えていなかった)」が判明しましたが、現実と極めて上手にリンクしてしまう「生々しさ」に「気づかなかった」ということは結構大きなことなのかなーと思います。
まぁ、賞を取った理由は分からないですが……そうですね、冷静に考えるとどういった経緯で受賞したのか、それは少々気になります。まぁCMとはいえ、Web上での映像作品かつ海外向けのCMと我々の認識するCMでは少々違うのかもしれませんが。

 拝読しました。

少なくとも
乳を揺らしながらランニングするシーンは 作品中に必要なシーンであるようには 全く思えないので
あれは
「作品とは関係ない 単なる 巨乳タレントのサービスショット」
でしかないように思われます

それはそれで 何につけそんなもんをはさまないとすまされない日本文化に根本的な問題があるのですが それはこのCMとは別の話になってしまうので

ご感想ありがとうございます。

必要でしたよ僕には!!!!……冗談です。まぁそれくらいの意識だったんですかね。
別に日本文化ではないと思いますよこれは。ケレン味とかウィットの効いたシャレとして描いたんじゃないですか。……こうなっちゃうと作り手が想定してなかっただけで。

 

 llll

http://www.sensors.jp/sphone/topics/post_44.html
既知のものかもしれませんが、ここにCM製作者の考えが少し載っています。
twitter含めweb上での様々な反応に概ね同意しつつ、件の女性を一番大きく扱っていてかつ社会的にナイーブなところなので仕方なくはあるのですが、食肉行きや闘牛行きの男性もまた等しく……等しいと言えるのか自分自身ですら曖昧ですが、搾取されているのはどれくらいの人が意識するのかなとはぼんやり思いました。

ご感想ありがとうございます。

はい知りませんでした!!!ここで教えていただいたおかげで議論が進みました。ありがとうございます(追記でもURLを貼らせて頂いております)。
そうですそうです、「女性性」というか、おっぱいのシーンが目に見えて露骨だったためにそこにフォーカスされますが、実は最初の方がえぐいっすよね。うん。まぁおっぱいのシーンは「視聴者ー作り手」が構成する「作品の外側から解釈される」性的要素に関わることでしたが、一応最初の方は作品の中で「さらっと」終わってます。つまり、おっぱいちゃんは作品内外から搾取される対象で、前半の人たちはあくまでも作品内で搾取されるだけなんですよね。
……って、自分でも言ってて分からなくなってきたww
この辺りはなんというか、本気でやるならもう少しじっくりやらないといけない部分ですね。

 

 id:yarukimedesu

私も、飼牛の生殺与奪は人間にあるわけで、鼻輪のない校長が生徒(牛)の進路を決めているのは、牛の擬人化のCMとしか思えないのですが。実際に卒業生の進路を、学校側が決める学校なんて、現実にはないわけですし。

 

ご感想ありがとうございます。
そうですね、人間サイド=校長と、牛サイド=卒業生の関係性です。もちろん「牛の擬人化にしても動物園に行く奴と闘牛場に行く奴と食肉加工場に行く奴が努力の有無で決まるのはおかしくないか?」という直感的違和感から、「これは牛の単なる擬人化だよねうんうん」で自分は済まなかったのだと思います。……が、それ以上の発見があったので、追記部分をお読みください。

 みいいいいん

こんにちは。とても楽しく読ませていただきました。
私はこの記事で初めてこのCMを見ましたが、普通に感動してしまったのでとても衝撃を受けました。確かに歪ですね……これはこれで凄く好きなのですが、確かに不特定多数の方がみるCMとしてはいけないかなと思いました。Mistirさんの考察と、私の初見時の受け取り方が余りにも違ったので書こうと思います。考察の材料としてくだされば幸いです。

他の方のコメントでもあったのですが、私も最初から「牛の擬人化」として見ていました。なので例の場面も「女を機械的に…」というより「牛を機械的に…」という別の意味でダークだなあ…という風に見ていました。「人間と牛でここまで世界が違うのか。本当に人間の高校生だったらもっと平和なのに」みたいに。企業さんがわざわざ牛を擬人化したのはこの「牛の世界めっちゃ厳しい」のを出したかったのかなぁと思います。例えば出荷される牛をそのまま写して、ナレーションで哀愁だされても、私なら「またこれ系か…」ってなってしまうんで…(酷い話ですが
あとは、雌牛がめちゃくちゃ頑張って希望の所へいけた→希望のところ=ブレンディ→厳選してるブレンディ凄い…という感じで。特に風刺は感じませんでした。本当に牛としてしか見てなかったので…

長々と失礼致しました。

 

ご感想ありがとうございます。
普通に感動……いえ、もちろんその感想もまた「正しい」ものだとは思います。ですが「追記」の部分を是非お読みください。若者世代で追記部分の感想を抱いた者は、断言はできませんが多分多く……ギャップなのかなぁ、と思います。ただ、僕の記事を読んで色々考えて頂いたようで非常にありがたいです。
「牛の擬人化」の点に関しましても「追記」部分に書いています。お読みください。
ですがご指摘いただいてる「牛を機械的に……」の部分、実は僕の分析の中で欠けている「畜産業サイドの視点」や「アニマルライツからの視点」なんですよね。欠けているというかそれを入れるとエライことになるので入らないとは思うのですが。なのでその視点から考察なさるのは非常に良いと思います。僕も色々考えてみます。
結論の「ブレンディ凄い」ですが、作り手はそう受け取って欲しかったんでしょうねww ……企業の傲慢にうんざりしてる就活生その他がこれを見てどう思うか省みることもなく、ね……おっと私怨が入りましたw

 主夫 

正確には卒『牛』式よりも、卒『牧』式ですよね。
これ牛の世界を、人間の役者が演じただけのCMなんちゃいますの?
社会に人間が処理されるのには嫌悪感を感じるけど、牛が人間に処理されることはスルーするというところに皮肉があるようにも感じますが。
これがマンマ今の人間社会に感じられてしまうところに、今の社会の闇が見えますけどね。

ご感想ありがとうございます。
そう、その通りです!「これが今の人間社会に感じられてしまうのが闇」、まさにその通り!
上の感想に書きましたが、「牛が人間に処理されることはスルー」、これはアニマルライツや畜産業からの視点ですね。ごく軽く「アニマルライツ」に関して僕の意見を(作品に関係ないことですが)述べますと……それは、本気で意識しちゃうと人間生きられないんじゃないか?と思ってます。だから「殺さないと生きられない」っていうようなメッセージを感じる作品を読んでも、半ば意図的に「はいはい」とスルーする癖がついています。なのでこのCMに関しても「その視点からの」読み方をしなかったのだと思いますね、今となっては。

 

     

鼻輪がこれみよがしに付いてる時点で牛の(もしくは何かの家畜の)擬人化であることは明白だったので、ここまで深読みできるもんなんだな、と逆に凄いと感じました。普段からよっぽど物事をうがった見方してるのかな、っていうのがこの記事を見た感想です。どう考えてもここまで考えて企業はCM作ってません。
もちろん、こういう風にとられる可能性を考えるべきではあるんですけど。

ご感想ありがとうございます。
そうですね、「常識とされていることはまず疑え、非常識と感じることは何故それが非常識と言えるのか考えろ」、意識しております。というか文学部で文学研究してた人間なんてこんなんですよ(投げやり)
一応、「こういう風にとられる可能性」、受容をどう想定するかって問題は、実はここでさらっと入るべき問題じゃないと思ってます。難しいんです。なので、またどこか別の機会で。さらっと述べておくと、「どう受容されるかの想定は、基本的にはやらなくてもいい。ただし目的があるならば別」って感じですかね。うーん、これじゃ伝わらないですよね。やっぱり長くなるので別の機会に! 

 けーざい 

その昔アップルに『レミングス』という陰鬱極まりないCMがありましたが、あれの亜種ですね。あちらも必見です。

 

ご感想ありがとうございます。
見ました。あー、なるほど……誤解を怖れず言うなら、作品単体として見ればブレンディのCMの方がよほど名作です。レミングスの方からは「俺の商品を選べ、さもなくば死ぬぞ」しか感じなかったので。そこにIT業界の未来云々や、結果的に商品が発売されなかった現実も考慮するとまた変わってきますが、そういった分析は良い分析じゃないですからねぇ。

 偶蹄類

非常に興味深く拝読しました。やたら炎上していて本質がよく分かっていなかったので、理解の助けになりました。ありがとうございます。
ところで、これは当たり前のことなのですが、乳牛は出産後の子育て期間しか母乳が出せないのですよね。ところが、既にこの女の子は在学中から母乳が「薄い」と判定されており、しかも校長から「ミルクを出し続けるんだよ」とやんわり言われております。
おっぱいが機能の面で描かれているのも分かりますが、機能するためには何が行われる必要があるのか。
なかなかぞっとする話だなと思いましたので、ご一考くださればと思います。

 ご感想ありがとうございます。
僕もこの記事を書いた理由が、「みんな表面上の問題で騒いでない?」って思ったからです。なのでそう言って頂けると非常に嬉しいです。ありがとうございます。
うーんエロい!!ww一応、そういった「裏読み」もアリなんですよね。それこそテクスト分析の醍醐味!そう考えるとホントえげつないので、ある意味それを「しっかりと作品として描けなかった」のは痛い。どう考えてもあのラストはいびつで、少しでも地獄を予期させるようにするべきだったわけです。それなら……妄想もはかどったのに……なんでもないです。

 

 haruharu

時流が読めてないCM
これに尽きますね。現在のメディアを取り巻く環境は「政治的に正しい」ものでないと価値がありません
長々と書いてらっしゃる内容に関しての考察は、失礼ながら無意味だと思います

ご感想ありがとうございます。
「無意味」ですか!とても面白い。では「意味」とはなんでしょうか?難しいですね。
……と哲学じみたことを言いましたが、単純に「僕の記事を面白がってくれる人がいた」、それだけで十分僕の記事には「意味」がありますよ。そんな寂しいこと言わず、ね?

 1003

自分も牛の擬人化CMだと思いました。
スーパーとかでブレンディ買うのって女性の方が圧倒的に多いと思うんですけど(前にやってたのは原田知世のおしゃれな親子CMだし)、商品を見たときに巨乳の女の子の人乳を喚起させるCMを押し通した広告代理店と、それをOKしたAGFの偉い人のやりとりが一番気になります。
性的にどうこうより、他人の体液(人乳)を飲むイメージって、とてつもなくネガ要素ではないかと…

 

ご感想ありがとうございます。
そうっすよねぇ、地味ながらそういった「生理的嫌悪」を催させる要素なんですよね、母乳って。赤ちゃんが直接飲むのと、搾乳してグビグビいくのとでは全く意味が違いますしね。
「牛の擬人化」に関しては追記を是非お読みください。

 id:kurishinese

もしかしたら世代によって受け取り方が変わるCMかもしれませんね。
僕は90年代生まれの所謂「ゆとり世代」なのですが、僕らの世代って、
やれ、コミュ力をつけろ!グローバル人材になれ!(企業にとって都合のいい)夢を持て!自己実現だ!(企業が定めたルールに従って)競争しろ!努力しろ!社会に適応できないのは甘え。自己責任!
って散々大人たちから煽られてきた世代なんですよね。
だから、大人たちの都合を内面化して、自ら家畜(社畜)になることを望み、家畜になれたことを本気で喜ぶ女の子の姿が痛々しくて・・・
とても他人事(他牛事?)とは思えなかったです。
「たかが擬人化じゃん」とおっしゃる方もいますが、僕も登場人物が鼻輪を付けているのを見た時点で「ああこの子たちは牛を表しているんだな」ということには気づきました。ですが、僕(らの世代)にとって、あまりにも生々しすぎるんですよ。
牛を擬人化したように見せかけて、実は一周まわって人間社会を描いているように僕らには見えてしまうんですよね。
あー、企業の大人たちはこういう若者の姿を「良い」とか「感動的!」と思ってるんだ・・・ってね。
まあ、このCMに感動できないひねくれた若者は企業にとっていらない人材なのかもしれませんが。

あなた様のおかげで記事が完成しました。
本当にありがとうございました。

 udon

とてもわかりやすかったです。
本筋は理解できたのですが、途中にある『「・管理社会の恐ろしさ」の部分で「マイナンバー制度を持ち出すと分析のレベルが下がる」』とありますが何故でしょうか?話が本筋からずれるので分析レベルが下がるという意味ですか?

ご感想ありがとうございます。
お、良い質問ですね〜(池上彰)。これは僕の考え方の問題でもあるんですが、たまに「作品批評」を妙に「現実の政治」に当てはめる人がいるんですよね。いや、僕も今回「現実となぞらえて」分析していますが……例えば「独裁者」を皮肉る小説を分析しながら、「現実でもこうなるおそれがある」、ここまではOKなんです。ですが例えば「現実でも安倍晋三がそれをやり始めている」、こう書き始めた時点で「ああアホだなこいつ」と僕は判断します。何故か?
まずその1、「社会問題を広く捉えて批判する」から「特定の政策への苦言」に次元がダウンしている。物語は、作品は社会問題を大きく語り、地獄なり光明なりを描き出す作用があります。もちろん救いがない場合もありますが……それを特定の政策に結びつけた時点で「なんじゃい、この批評家、結局『自分の政治思想押し付けたいがために』『この作品を便利グッズとして利用してるだけ』かい」ってなるんですよ。いわば作品の政治的「利用」ですね。僕はその時点で批評のレベルが下がってると判断します。まあ、なんというか「1984年 安倍晋三」で検索してみてください。
その2、「特定の政策をモデルにすると9割方ズレる」。
マイナンバー制で例えると、アレは「名前を剥奪してナンバーで管理する」ような制度ではないです。ズレちゃうんです、論点が。
こんなところですかね。

 まつお

とっても丁寧に説明され、分かりやすい文章でした。
気持ち悪いが上手く説明ができずにモヤモヤしてたのが解決できました。
私は乳牛は「妊娠した牛しかなれない」って前提なことにもまた性的嫌悪を覚えました。
「濃いミルクを出し続けるんだよ」を言っている人がよくえろ漫画などでJKの相手になる校長ってのもポイントですね(笑)
いや〜気持ち悪いです!

ご感想ありがとうございます。
そう言って頂けると嬉しいです!
うーん、なかなか分かってますねww 妄想が捗る……って、ここまでレベルの高いエロ漫画もなかなか無いというか……この作品に含まれる性的要素に対する批判的意識が、製作者に著しく欠けてたんでしょうねぇ。性的要素って迂闊に描くと火傷するんですが。それこそエロ漫画だと受け手を予め絞ってるので話が変わるんですけどね。

 バギー四方山

最後の評価部分以外はあなたと全く同じ解釈をしましたよ。
だからこその傑作だと思うんです。

これぞ究極の不条理作品。
なかなかこんな最高の作品は生まれないですよ。
これを製作した人はそこまで意図しているんじゃないですかね。
自分の所属する企業を出し抜いたアナーキーな作品だと思います。
まぁ外注かもしれませんが。
どっちにしろアホな企業幹部はこれにOKを出してしまった。
もしかすると企業幹部も株主に嫌気がさしていたのかもしれませんね。
一種の内部テロでしょう。
まぁ経緯はどうあったとしても、単純に作品として見た時の意味不明さ、何でも理解できたつもりになる視聴者を裏切りどん底に叩き落とす作品というのは名作だと思います。

 

ご感想ありがとうございます。
わかりますわかりますwwww「これぞ究極の不条理作品」、確かに!……でも、いくらなんでも難解すぎるというか……もちろん製作者のインタビュー(追記部分に貼ってます)も含め、「実は意図は別のところにあったのだ!」と考えることもできるのですが……そこまでやると、作品外への分析、批評になっちゃうんですよね。
やっぱり分析としては「僕がやった程度で」止めておくしか無いと判断したんですよね。実は心の底では同じことを考えてますw 最高にクールだぜ、と。
だからこそ「アカンで」でもあるんですがね。「アカンで」というのは諌めているというより、苦笑いしながら肩を叩いて「アカンで」と言うイメージです。伝わったかどうか分かりませんがw

 

 ももず

このCMは初めて見ましたが、驚愕しました。

性的象徴に関してですが、母親のアドバイスの時、
証書を貰う時、「胸を張って」「自分を出し切る」
という言葉を使っています。
これはやはり性的象徴と、そこからでる乳の事を
表していますよね。そして、そこに「濃いミルク」…
思わず搾乳もののエロ本を想像してしまいました。
(女としては、良質の母乳を出すために厳しい管理者に無理やり草を食べさせられるシーンも恐怖でした。完全に利用されるだけの搾乳マシンですね…。しかもそれに努力してでもなりたいとか…)

これ、お乳だからいいですけど、
「製品の裏側を見せるという点において、例えばこれがウインナーだったら?
豚が飼育されて肉をミンチにされて腸詰にされるところを放送するのか?ってなりますよね。
生き物に関しては(本来なら大事なことかもしれませんが)裏側は暗黙の了解でタブーになっているはず。

しかしこれを企画し、会議し、OKをだした人達がいるのも事実。
だれもこれに対して性的な問題と社会的な問題を連想し、反対しなかったというのが何より恐ろしかったです。

 

 ご感想ありがとうございます。
そうそう、「利用されるだけのマシンに自らなりたがる女子高生」、追記部分に書いたように、これはヤバかった。
別に表現として「タブー」を押し出すのは良いんですよ。それこそが表現の作用なんで。ただし、相応の覚悟が求められるというか、それが芸術作品ではなくCMならなおさらで。なんだかこの作品はガバガバだなぁと思います。そこら辺に強い意識があるなら、「言い訳」を用意しておくんですよ。実はバッドエンドだって言うのをほのめかすような「言い訳」を。この作品、それがないですからねw

 

 うしうしうし

これ、ただ単にグロテスクさにAGF側が気付いてないだけだと思いますが。

筆者さんが言う様に、自社製品を肯定するはずのCMという世界の中で現実社会を皮肉る(否定する)のは矛盾していると思います。

ですからAGFはただ面白いと思ってこのCMを作ったのではないかと。題材選びは間違ったと言わざるを得ないと思いますが。

ご感想ありがとうございます。
そうっすよねぇ、これが「上層部」と「僕(ら?)」のギャップなのかも。追記部分にも書きましたが、本気でこれのえげつなさ、痛々しさに気づかなかったんですかね?大企業の傲慢を感じさせるというか、そういう部分も……。

 

 とおりすがり。

たまたまCMの話題を発見し、こちらに辿り着きました。
考察とても面白く読ませていただきました。
以下、少し目線が違う個人的な感想です。

自分が単純に見た時は、牛の擬人化だとすぐに気付きましたが風刺の世界の内容より、単純に画面(見た目)が嫌だと思いました。

校長先生らしき中年男性が未成年の女の子に対して、「濃いおちちを出すんだよ」と話しかける様子が、とにかく気持ちが悪いです。

CMは全ての人が最初から見るものではないし、TVを点けたら勝手に見させられるもの。
TVを点けて、校長先生が女子高生におちちの話をしていたら、目を疑います。
CMとしてインパクトを与えるという目的は果たしているでしょうか。しかしこれでブレンディの商品を買おうとは思いません。

解説を読んで、どうして嫌悪したのかがより明確にわかりました。
女性男性の性でなく、ミルクを出すという機械的に「メス」として扱われている様子が、嫌だと感じたんだな、と。
女は子供を産んでミルクを出すという機能はある。
しかし、それを不特定多数の前で、恋人でも夫でも家族でもない赤の他人である男性に言われているというのが、気持ちが悪いのだと感じた原因かと思いました。
男性からふられる性的な話題だって、子供の話だって、夫・恋人なら平気。他人からはセクハラ&大きなお世話。
こういう勝手な感覚が存在します。(あくまで私個人の感覚なので、女性全てにあてはまらないと思います)
まだ、おっぱい大きいねと単純に性の対象として言われた方がマシだと思いました。

繰り返しになりますが、頭では人間ではなく牛だとわかっているのです。
しかし、画面は人間。擬人化だとわかっていても、若い男女が機械的に扱われている様子を見せられるのは困ります。
見たい人が見る、見たくない人は見ないという選択ができない、TVCMという媒体なのが、一番の問題だと思いました。


長々と失礼致しました。
考察お疲れ様です。今後も更新がんばってください。

ご感想ありがとうございます。
画面、見た目のいやらしさ。それは作品の価値になり得ます。ただ、釈明というか、それをラストに昇華することがないってのは凄いっすよねww
女性男性の性でなく、ミルクを出すという機械的に「メス」として扱われている様子が、嫌だと感じたんだな、と。」とおっしゃっていますが、これこそまさに「女性は産む機械」が批判された理由ですね。ある意味、エロい目線で見られるよりもっともっと「厭」ですよねぇ。
おっしゃるとおり、「擬人化」だとしても、現実的に生々しすぎた。それも社会の(性の問題も含めて)生々しい部分に土足に踏み込んでいた、と。
あ、TVCMではないですよこれ。youtube限定です。
長いご感想、大歓迎です!今後も頑張……らず!更新させていただきますね。今後ともよろしくお願いします。

 ちょもま

多分制作側はすべて意図してブラックジョークに仕上げたんでしょうね。採用したAGFがどこまで理解していたかはわかりませんが、すべて理解していてGOをだしたならば、度量とユーモアのある会社ですね。

ご感想ありがとうございます。 

どうでしょうねぇ……真相は闇の中。ブラックジョークなのかどうかさえ闇の中。凄いっすねこう考えるとw

 

 きくち

これがCMだという時点で、やはり何故?!と思ってしまう。
どういう人が支持してるのか見ると、「おまえら、ただの擬人化を深く考えすぎwww」と嘲笑うサブカル気取りばかりなんだけど、AGFがブレンディのターゲットと考えているのはそういう層なんだろうか。

ご感想ありがとうございます。
何故!?ですよね。
サブカル気取りとか言うのはやめましょ。ギャップがあるだけです、多分。で、このギャップの原因も追記部分で判明した。色々ご感想とか読んでると、「現実の問題としてしか受け入れられない」人とそうじゃない人がいるようです。僕は明確に前者……つまり、現代の嫌なトコロを見過ぎたんでしょうねw
きくち様も前者なのでは、と。それだけの話です。悲しいなぁとは思いますけどね。この生々しさを「ただの牛の擬人化じゃん」で片付けられるのは……少々、ね。

 くるる

こういった作品は見る人によって色々解釈もあるのでしょう。
管理社会やらアニマルライツやらセクシズムやらそれぞれに違うレイヤーが見えているのかもですね。
何にせよCMとしては失敗っぽいですが(´Д` )

ご感想ありがとうございます。
みんな違う視点で観てるって意味では、やっぱり傑作ですよねw
しかも、CMとしてここまで話題になったらある意味成功なのでは……これもうわかんないっすねww
僕はおかげさまで読者とTwitterのフォロワーさんが増えました。胃が痛いです。

 真夜中

最近は何でも擬人化するからなぁ、ぐらいの感覚でこのCMは見ました。逆に擬牛化と思っちゃうと不快かもしれませんね。
管理社会云々で見るなら、このCMでは学校の先により良い品質を求める個人の集団、社会があるわけで、批判してる人も管理社会の歪みを作り出してる1人ですよ、という風刺にもとれるということでしょうか。
深読みすればいろいろ解釈できるんでしょうが、最近は海外のブラックなCMをTVで見る機会も増えて、そんな作品を作りたかっただけ、のような気もします。

 

 ご感想ありがとうございます。
そうですね、それくらいの感覚で見るのがカギカッコ付きの「正解」だったのかもしれません。
管理社会云々で見るなら、このCMでは学校の先により良い品質を求める個人の集団、社会があるわけで、批判してる人も管理社会の歪みを作り出してる1人ですよ、という風刺にもとれるということでしょうか。」……うーん。またご説明お願いできますか、お暇ならでいいので。
海外のブラックなCMを真似たかっただけ、あり得ますねぇw ま、僕は分析してて面白かったのでこれはこれで良いのですが。

 タム

これが、ディストピアを題材にしたフィクションで、世界観を説明するために流れるCMだったらよかったのに・・・。
そういう世界の住人が見たならば「ぼくたちも優秀にならなくてはならない」となっていたのでしょう。
こういう映像を、フィクションの世界ではない同じ世界の住人が、風刺目的ではない、肯定的な意図を持って作られ、流されたというのが、うまくいえないのですが、すごくぞっとしました。

ご感想ありがとうございます。
お!いいっすねぇそれ!ディストピア世界を描く映画やゲームで流れるCM!それだけで名作確定じゃないっすか!MGS4思い出しますね、アレはあまり良いとは思えませんでしたがw
そう、これが風刺だと認識されていない時点で、もしかするとどこかに深い深い病巣があるのではないか……ってね。ホラーですねぇやっぱりw

女の子が努力と評して大量のご飯を食べる。
あれも自分は風刺だと感じました。
今の女子高校生や女子大学生の摂取カロリーは、
戦争中または戦後直後の食糧が足りなかった時期に匹敵するくらい少なくなっているそうです。
この飽食の時代にダイエットに打ち込むあまり、栄養が足りなくなっている女性。
そういった存在への風刺なのではないか、と思えてなりませんでした。

ご感想ありがとうございます。
そう言われるとぞっとしますよね。ただ、僕の分析だとそこまで踏み込めなかったですねww ただ、確かにそうとも読み取れる。とんでもなく多重ですけどね。結局太らされた後は搾乳……搾取されるわけですし。うっわ、うんざりしてきました……

 なんじゃそら

文章が冗長な上に屁理屈だらけで、それを言う為にわざわざ予防線をも張りまくる。
稚拙としか言いようがない

 

ご感想ありがとうございます。
そうっすよ?僕のスタイルです。かっこいいでしょ?

  

この記事拝読してとても腑に落ちました!

自分としては、炎上したのはわかるけど個人的には表現としてこれぐらいええやんという感覚で。
もう女として日本に育ってきて、そういう社会に慣れきっちゃったから平気だったのかなと…。

話が少しズレてしまいますが、今色々と2次元的な表現規制が叫ばれてます。
でも正直、日本で育った女としては、通勤や通学で使われる電車に大企業である出版社のエロ満載の吊り広告が当たり前に目に入ったりな環境で育ってきたので、
あんな異様な社会で、なんでいきなり(まだソフトな方の)2次元規制…?と疑問でした
エロに寛容な国ではなくて、オジサンが好きな女体エロに寛容なだけなんですよね(ゲイ向けの広告は批判殺到で撤去された件もありますし)

他にも諸々、エライおじさんによって若い男性女性が管理され生殺与奪権握られてる状態なのはもう当たり前なので
CMは普通に現実日本社会だと思ってしまいました

企業側が無自覚(批判意図なく)で、この企画がスルッと通ってしまったこと含めて今の日本を表しているなと…

日本批判ではなくて、日本好きですし海外行きたい願望は全くないです
例え管理されていてもここの方がずっといいので

ご感想ありがとうございます。
そう、そうなんですよ。多分そういう恐ろしき「構造」が見え隠れしている、その部分もまた、同時に恐ろしい!
「たとえ管理されていてもここの方がいい」ですか……僕は弱いので、記事で、論理で戦いますよ。この日本で。冷静に楽しく戦いましょ!

  

追記すみません。

ただ一つだけ思ったのですが、
・メーカー企業
・CM制作会社
・メーカー広報
それぞれで意図が違うと思います

企画したCM制作会社の担当者は、恐らく現実社会を皮肉ってこのCMを作ったのでは
でないと天然ではこんなCMとても作れません
風刺意図が明らかなので…
ただ風刺を全面的に打ち出すと企画が通らないでしょうから
プレゼン時は違う説明をしているかもしれません

そしてその企画を通したメーカー企業側は
インパクトのある海外CMぐらいの感覚だったのかもしれません

そして広報は、できるだけ多くの人に受け入れられるように感動モノを銘打ったのかもしれません
(更に、視聴者の理解度が低くてもウケるわかりやすい感動モノの方が広報的な上司に通りやすいかもしれません)

全てかもしれないばかりの想像ですが、三者三様の立ち位置を前提に考えた方がいいのかも…?

いわゆるエライおじさんが肯定的に考えて作ったCMというわけではないと思います
エライおじさんと、CMを作った人、感動モノだと銘打った人、それを通した上司、は全て別人で別の立ち位置があり、
別の意図と、そして通りやすい表上の意見があったのではないでしょうか?

はい。実は僕もそういう「プレゼン時などにズレてよじれてしちゃった説」の支持者ですw これって分析でもなんでもないので記事には書いてませんでしたが、そう考えるのが一番しっくり来るんですよねぇ。
真相は闇の中ですが。今更「風刺でした!」って言うこともできないでしょうし。

 いささか見当違いかもしれませんが

1.(現実はともかく)この社会は管理社会だ!俺たちは大人に進路を決められている!と感じている視聴者の存在を想起できなかったこと。
2.キリスト教的観点(牛には魂がなく、神が人間に与えた道具でしかない)を持たない人間が大多数であるということが想起できなかったこと。
2'.「CMは商品のための人間を描くが、人間としての人間を描かない(商品のために存在するいびつな世界)」、という自虐だとしても、視聴者にその意識は膾炙していないということが想起できなかったこと。

なんにしても、CMとしてはひとりよがりでいびつなもので、それをどういう経緯で通したのか理解しがたい会社の不条理さが際立ちます。
全社員がそうだとは思いませんが、採用に関わり異論を唱えなかった人たちが恐ろしいです。シンパシーのない人なのか、行き過ぎたキリスト教信者なのか、はたまた管理社会の肯定者なのか。

そういや、キリスト教でもカルヴァン派プロテスタントは徹底した新自由主義思想だそうですね。報われないのは神の思し召し、努力すれば報われるはず、報われないのは神の試練であって他人が手を出す(=救済する)べきものじゃない、とか。

コメントありがとうございます。
うおおお…キリスト教的観点まで含めると、僕には手に負えなくなりますねw うーん……
「棘があるから良い」と採用した人は思ったのかもしれません、単純に。憶測の域を出ませんけどね。なんにせよ、難しい。管理社会の恐ろしさを想起させると思わなかったのか、それとも……

 aya.g

大変素晴らしい分析かつ楽しい文章で、件の動画に関するモヤモヤが整理できた気がします。ありがとうございます。
ただ、他の方の意見にもあまり指摘がなかったようなので私が気になっていた点を申し上げますと、
「牛でもヒトでも妊娠していない状態でのおっぱいが大きくても乳の量や質とは関係ない。妊娠/出産によって乳が出るのであり、妊娠期から授乳期にはどの女性のおっぱいも大きくなる」といういわば常識です。その常識を知らない人たち、それは身近な女性の妊娠/出産に縁も興味もない男性では?と考えてしまいます。
女子高生牛のおっぱいが大きくても、ブレンディの品質とは関係ありません。
おっぱいの大きな女子高生牛が自分を乳供給者として特別だと思っているといういう前提自体が、無神経なほどに無知なのです。
大きいおっぱいイコール乳製造機として優秀、という前提が最初から崩れている以上、前半の設定も描写自体の秀逸さも無駄ですね。
CMを見る人の半分が女性、家庭の食料品日用品の買い物をする何割かが女性なので、この辺りのおっぱいに対する製作者(たぶん男性)の無神経さは、エロ目線より受け入れ難いかもしれません。
…全ては「今更」ですけれど。

ご感想ありがとうございます。
単純な話、そこは「お色気サービス」なんでしょうね。わかりやすくしたというかなんというか。ゲスくなってますね、その部分で。それを良いと見るか悪いと見るか。まあ大半の人は悪いと思ったみたいですけど。
返信で何度か書いてますが、作品でそういった描写をする際には「逃げ道」を用意しないといけないんですよね。搾乳される将来は実は地獄だ、っていうのをどこかで暗示するとか。それがないのが、この作品のいびつさに一役買っている気がします。
エロ目線よりもひどい、っていうのは多くの人が感じたのでしょうねぇ……反応を見ていると。

 ハチ

楽しく読ませていただきました!
考察もほとんど同意するところでしっくりきましたし、おもしろかったです。

私もこのCM自体は(作品としてみれば)とても出来がいいし好きだな、と思うので考察楽しかったです。

ゾッとするのはこれを企業側が「感動ムービー」として認識しているかもしれないということですよね。
これを「ただの擬人化」と受け取る人たちもそうですけれど、「これを見て現実社会とリンクした風刺だと思わない人がいるんだ…」という事実はなかなか背筋が凍るものだと思います。引用されたコメントの内容もそうですが、私はちっとも他人事だと思われないので。
それが読解力の問題(単純な能力というか普段から作品考察などをするかどうかも含めて)なのか、現代社会を生きる感覚の違いなのか……
企業側が本当にこれを感動モノとして、風刺じゃないただの販促CMとして作ったならそれこそホラーだなあと思っちゃいますが、話題になったことに対する「ただの擬人化ネタCMになに騒いでんの?」という反応があることもホラーだなあ……と思ったりします。

 

 ご感想ありがとうございます。
「感動ムービー」はジョークだったのかもしれないですね。まぁなんのつもりか本当に分かりませんが。
「現実社会とリンクした風刺だと思わない人がいる」、これは僕も今回の発見の一つです。まあ、それが「悪い」とは言えません。ただ……少々、嫌だなぁとは思わないでもないですが。そう、他人事ではないんですよね。
反応も含めてホラー……うん、本当に罪深い作品ですw

『牛を擬人化したら面白くね?』
という00年代以降のキッズが抱きがちな陳腐で深みも裏もない悪趣味なアイデア
それを映像化することを許可したバカなスポンサーがいただけの話。
それを長文でダラダラと…ヒマなんですねぇ…

 

ご感想ありがとうございます。
そうっすね、確かにそうかも。まぁ作品は受け手とのダイナミズムで作られるものなので、製作者だけではなく受け手も含めて考える、つまり「どう読めるか」考えるのは価値のある行為なんですよ。ロラン・バルトに関して是非勉強してみてください。
「ヒマなんですねぇ」、ヒマなんてねえっすよ。趣味に全力なだけです。語りたいだけです。

浅野いにおとかあの辺のサブカル臭い作家のフォロワーが
ツイッターに投げてる落書きをCMにした感じ。
ただそれだけのものしか感じない。
管理社会?ディストピア
ここの管理人と賛同してる連中は
道端に転がってる石にすら
何か社会的な意味を見出しそう。
気持ち悪い。

ご感想ありがとうございます。
「道端に転がっている石」と「誰かに受け取らせることを前提とした作品」は根本的に異なります。まぁとりあえずそれだけ。

 id:kaos2009

商品宣伝なのか訳の分からないCMはいくらでもありますが、たいていはオチで上手く、もしくは無理矢理に商品価値の説明や企業イメージの向上に結びつけます。缶コーヒーのボスやジョージアのCMなどですね。あのCMが異質なのはオチまで見ても奇妙な世界が続き、「このCMはブレンディをどうしたいのか」が最後まで分からないとモヤモヤしっぱなしで放り出される点にありますが、私としてはここで視聴者に「CMだったのかよ!」と作品の重さと軽薄な飲料CMのギャップをツッコませるタイプのものと思いました。ただネットで見る場合、最初からCMと分かって見るので余計に失敗しちゃったのかなと。

CMの世界観が続く、もしくは分離された世界かもしれませんが、CMの第二弾では、コーヒー豆くんもブレンディ新入社員として登場し、第一弾のウシ子さんの過酷な選抜を見てると、このコーヒー豆の若者にも故郷で相当過酷な苦労をして日本にやってきたのだなぁ、しかしこのコーヒー豆くんはウシ子さんと違ってブレンディに就職したら頭の豆を挽かれて田中ビーフくんと同じく死んじゃうんだよなぁ、卒業証書もらうときは涙したのかなぁ、などと考えることができいろいろ楽しいです。

個人的には田中ビーフくんは、風刺なら「ミノタウロスの皿」のように優秀で美味しいから田中ビーフに就職になったという点を、悲しむより喜ぶ演出にしてほしかったなと思いましたが、豚を屠殺場に連れて行く時はものすごい叫び声を上げるなんて話を思い返すと、リアルに風刺する場合どれだけ「美味しくて優秀」と洗脳してても最期は泣き叫ぶというのが演出としては正解なのかな、とかいろいろ考えてしまうという点で、このCM作品は私にとっては良作です。

ご感想ありがとうございます。
そうそう、「結局何がしたいの?」なんすよねw 要は「勝ち抜いた牛乳を使ってるよ!」ってだけだったみたいですが……少なくとも、僕の感覚からすると「分かるかッ!!!!」ですねww
そこまで……そこまで考えますかww 確かに……でも、そうですね。うん。田中ビーフの彼が喜ぶのであれば……うーん。実に面白い、面白いです。そういえばそうだ、確かに。一生搾乳は天国、食肉になるのは地獄……つまりここには「生」と「死」っていう明確に二分された価値観があって……うお、難しくなってきましたねw
色々考えるのは本来面白いんですが、僕、今頭パンパンですww申し訳ないっす

企業側は本当に「感動ムービー」として作ったのだろうか?と疑問に思います。
擁護したいとかではなく、可能性としてですけど。
ただ「インパクト重視」で、「思いつくまま」に。
最後には「企業を持ち上げ」なきゃいけない、だから逆の「最悪の結果の描写」も有った方が解り易い。
そんなCMコンセプトを継ぎ接ぎしていった結果、歪な物になってしまったと。
通しで見て、内容についてちょっとでも考えれば歪さに気付いたかもしれない。
しかし、自社が作った物の内容なんて深くは考えない。
インパクトがあるかどうか」という視点でしか見ていないから、気付かなかったという可能性はないでしょうか?

ご感想ありがとうございます。
なるほど、その発想はありそうでなかったですね。インパクトの有る無意味なシーンのつぎはぎだ、と。なるほど……
……本当に有り得そうだー!特に「感動ムービー」と押し出してたところなんて微塵も考えてなさそう……うわぁやだなぁwww
まあ、「こう読み取れる」が大事なんですよね。ロラン・バルト以降の批評家のやり方はこうなんで……僕は批評家じゃないっすけどね。

 現役女子高生

どうも現役JKですが……Mistirさんの分析面白かったです!!あと分かりやすくてなるほどなと思いましたし、参考になりました!!
私の意見としてはこのCMは表は「ブレンディのカフェオレにはこういう優秀な牛のミルクを使用してますよ」ってことだと思いますが、裏はまた深いなと思います。
裏は牛を擬人化し、卒牛式として自分たちの将来を決めらるというシーンですが、これは今日の現代社会をかなり細かく表現していると思います。今の時代はかなり高校や大学といった勉学の面で就職面が決められていると思います。またはスポーツに対しての才能だとか、美術的な才能だとか。そういったものだけでかなりの確率で将来が決められていると思います。中学までは夢を持ってそれに向けて頑張れ。高校からは現実を見ろ。教師の言い分は夢を持ってそれに向けて頑張るのはいいが、今の現実をみてそれは難しいから諦めろ。って言っているようにしか聞こえないのです。これはこのCMの管理者と同じ考えでは?と思うのです。まだ私が若いからだと思うのですが、かなり残酷だと思うのです。
なのでこのCMの裏はかなり今日の現代社会を細密に表していると思います。
………どうでしょうか……?
なんかおこがましくてすいません。でも私はこう考えました。
よろしければ意見をください。

ご感想ありがとうございます。
自称現役JKは9割おっさんと聞いたことがあります。それはさておき。
そう、残酷。現実はこうなんだよー、俺が決めるよー、お前は死ぬよー。……現実とやっぱりリンクしすぎてるんですよね。
しかも僕みたいな世代は……いや、別の世代もそうだったのかもしれないですが……この世が全然経済的に元気が無い時代に生きながら「夢を持て夢を持て」と言い聞かされてうんざりしながら生きてましたもんね。
才能があれば生きられる。裏返せば、才能がないならば努力しろ。さらに言えば、努力しないなら死ね!……ああ嫌だ。
そのうんざり感をわからない人もいる。そういうことなのかもしれません。

 tarot

楽しく拝見させて頂きました。
私もこのCMは、実際のところ単なるメルヘンとして作成されたに過ぎないとは思っているのですが、であれば何で「田中ビーフ」をバッドエンドにしたのか?
丸々と太った少年が喜んで出荷される様を描けば、完璧なメルヘンになったと思うのですが。。。 

ご感想ありがとうございます。

上の方で返信いたしましたが、結構面白いポイントなんですよね。「生」と「死」のラインというかなんというか。

 

 ねこ

既に指摘されているが、『おっぱいが大きいこと』を『性的象徴』、『おっぱいが出ること』を『性的機能』とつなげているのが違和感。確かにそれは「女性的機能」だが、それは牛を人が演じるという読みかえで不可避に生じたものでもあって、つまり、牛のおっぱいが出るということは、(人に読み替えられ性的さを強調する以前に)単に一つの価値のある機能なのだから、それを『「管理者」に、「男性」に評価され』とか『「…女子高生」の価値を「男性管理者が」「性的象徴であり機能」に認める』とか『「…女子高生」が、価値を「男性管理者によって」認められるのは「性的表象であり機能である」という世界』とか記すのは、少々雑に「男性が若い女性の性的機能を評価する」といういつものラディフェミ的批判枠組みを引っ張ってくることになる。(勿論、表象として結果的にそういう「絵」になっているということの分析としては良いが、現実社会の校長の男女比を考えると、男性校長にしておいたほうが視聴者が表象に入り込みやすいという点で有益。「管理者」・評価者に男性が多く女性が少ないという現実の問題はこの文脈とはまた別の話であろう。)
そもそも「女性の性的機能が評価される」ことの何が問題なのかを明確に考えるべき。ある社会では性的さにかかわらずあらゆる機能が査定され、あらゆる有用性に価値が付けられる。なぜ「性的さ」だけが問題なのか。本文中で書かれているように、『性的であることによって成功する女性がいることは別にディストピア的ではない』。(と書きつつ、筆者はその後に『男性に性的な機能、魅力を有しているために「成功」する女性が確実に存在する世界』を『否定されるべき地獄』であると示していて矛盾するのだが。)有用でなければ生存権が担保されないというのはまた別の問題だし、性的機能以外の場で女性が有用性を発揮するのを阻害する様々な要因があるということも(女性に性的価値しか見出さない意識は除いて)別問題。また、件の女子高生を演じた子に対する「現実の」セクハラだというのも別問題。

ご感想ありがとうございます。
あ、うっすら「そうだよなぁ」って思ってた部分が指摘されてますね。でも僕はおっしゃるとおり「表象として結果的にそういう『絵』になってる」のが大事だと思うんですよね。そう、確かにこの分析はあまりよくない「フェミニズム的枠組み」を引きずってます。
……でも、やっぱりモノがモノですからね。搾乳ですよ、搾乳。ちょっと別格ですってこれ。そこなんですよ、どうしてもそういった枠組みで「語りたく」なっちゃうのって。その枠組を外すとむしろ不自然になっちゃうなんて、あまり普段思いませんよこれ。搾乳ですよ!大事なので繰り返しました。
「性的魅力によって成功する女性が存在する世界」を「否定されるべき地獄」と書いてて矛盾する、確かにこの部分はわりと慎重に書いてたのですが、それでも逃しちゃうなとは思ってました。この部分だけで上手く言うのは難しいのですが……
やっぱり、「それはおおっぴらに言われるべきことではない」、この部分が重要だと思うんです。拡大して考えてみる……つまり、「性的であれば生きられる、性的でないならば死ぬ」、たとえそれが真理だとしても、それが拡大・誇張されてる世界は地獄。そういうニュアンスですね。それは何故か?やっぱり、そこは「意志ではどうにもならないから」じゃないっすかねぇ。

 大沢南

スポンサーは厳選された材料でつくられております、ということを言いたかっただけなのに、なまじシナリオや演技や技術が上手く相乗効果をだしたために(まるで、まど☆マギ)その意図をはるか遠く飛び越える作品になってしまった。でもこの作品からスターが飛び立つようには見えないのですが。

 

ご感想ありがとうございます。
けっきょくのところ、そういうことかもしれませんね。アングラだからこそできちゃった、と。

 kittyo (id:rotting_corpse)

大変興味深く拝読させて頂きました。分析について、私もほぼ同じ感想を持ち、
このCMが下手な作品よりもタチの悪い、「アカン」内容になっていると思いました。
ただ一点異なるのは、この作品がCMではなく、
仮に個人製作のショートムービーだったとしても
自分は評価しなかったという点です。

「否定されてしかるべき世界」を描くには
その作品世界に批判的な視点(私達の世界と同様の倫理的視点)を持った存在を登場させて対峙させるか、
嫌悪感を抱かせるまで誇張して、その世界の異常さ、不条理さを
私達の価値観と相対化させて見せるかのどちらかしか無いと私は考えます。

作中には、配属先が闘牛場に決定して暴れる生徒と、田中ビーフに決定して泣き崩れる生徒が
数秒描かれる以外には、この世界にその種の批判的な視点を持った存在が登場しません。
また終始和やかなBGMが流れ、最後は努力が報われ、拍手に包まれる主人公のシーンで終る事から
作者は異常さ、不条理さをを誇張するよりは、
むしろ肯定的にこの世界を描いているように見えます。

故にディストピア社会に対する風刺としての訴求力も弱く、
一応主人公の努力は報われている事から不条理劇としても矛盾するため、
視聴者はこのいびつな設定を肯定すべきなのか、否定すべきなのか、
どういうリアリティラインを持って望めばいいかが掴めず混乱し、
結果気持ち悪さを抱くのではないでしょうか。

不良と一緒にこの「否定されてしかるべき世界」から逃げるオチとか、
逆に全てが主人公の妄想で、実は彼女の配属先もまた田中ビーフだったというバッドエンドがあれば、
話としてまだ成立していたように思います。
なんなら正義のブレンディマンを登場させて、
この世界から生徒達を救うとかなら、CMとしても一応成立していたのではないでしょうか。

 

ご感想ありがとうございます。
うお、鋭い指摘!確かに……
ただ、現代の物語の構造を考えると、「批判的なものをただ並べる」のもアリっちゃアリかもしれないとは思ってます。「多重的」な構造の時点でよくできてはいると思うんですよね。
でも、確かに闘牛場の彼と田中ビーフの彼しか世界に批判的な視点が存在しないというご指摘は、非常に鋭いものと思います。
やっぱりそういうCMを抜きにした分析としても、ラストは変ですよねぇ。CMとして見ても変ですし。結局変じゃねえか!と。
実は彼女の配属先も田中ビーフ、ああああそれ!すっごいスッキリします!それは実に良い!!
ブレンディマンwww良いですねww

 okku

これは見る人によってかなり感じ方の違うCMですね。単なる擬人化と見れば心温まる青春もので、社会風刺と見ればゾッとするホラーになる。

ただ、単なる擬人化として見ても残酷な表現が目に付きます。
学生の人は特に受験や就職の失敗を想起しやすいでしょう。しかもこの世界では「失敗→死」がまかり通るのですから、余計に怖がらせてしまいます。主人公である女の子は成功したので問題ないんですかね。
社会風刺として見ればいい作品だと思います。私は『否定されるべき世界』という箇所以外はMistirさんと似た感想を持ちました。私が感じたのは、「嫌な世界だけど仕方ない」、「つらい世界だけどその中で精一杯生きよう」、といった妥協的で現実的な、皮肉混じりの前向きさです。
まあ、いい作品だとは思うのですが、CMとして流すのは少々皮肉が過ぎますかね。

 

ご感想ありがとうございます。
うーん、この世界なら僕はテロ起こしたくなりますよww……って現実も似たようなものだったつらい……
わずかでも前向きな要素のあるメッセージは一切感じなかったですねぇ。トコトン暗く残酷な印象……にも関わらず「明るい」からちぐはぐで。いや、前半パートは異化効果として良いのですが。最後まで明るいのはやっぱりちぐはぐで。……うーん。

 t

おっぱいちゃんは学生(?)時代に誰かに子供を仕込まれた挙句、教師(?)に薄いだの濃いだのと言われているというシチュは中々ゲスいものがありますね。

更に乳牛は2回の搾乳チャンスを過ぎれば乳牛としての機能を失い、食肉とされますので、
「折角の性的機能を就職に半分消費してしまった」
という事も考えると更に地獄感が増しますね。

 

ご感想ありがとうございます。
なんというか、エロ漫画脳ですね。僕も人のこと言えませんけどね!!!
そう、性的機能の資本主義による搾取(乳?)。あーいやだいやだ。ある意味男も女も搾取され続ける。書いててうんざりっすよ……

 しろ

「商品を売ろうとしている大企業」という前提だと、こういう意見が多くなりますが、毎日、家畜を管理し選別し牛乳を売っているクリエーター気質の個人が、このCMを作ったと仮定して考えてみてください。自分が毎日関わっている無情な世界での生産活動の生産物を何も考えないで飲んでいる客たちを、どこかバカにしつつ、自分を呪っている。その人間が広告を作ることになったとしたら、こういう内容になるでしょう。お乳を搾っている悪人を、自己を客観視していて、その自分を善人面で最後に提示する。実は、まさにこういうシニカルな社会広告だったのではないかと私は考えます。ただ、受け手の思考がそこまで寛容な広がりを持っていなかった。やはり、普通のCMを作って、オバカな客には、そのまま牛乳を飲ませとけばよかったのかなと思います。

 

ご感想ありがとうございます。
うーん……どうしても僕には、「生産者」と「クリエイター」が一致して考えられなかったし、「クリエイター」が「生産者」の気持ちを同化する程度まで深く考えて作った広告とも思えないんですよ。客がバカと言い切るには、あまりにも……

 しろ

病気で死ぬ病人の写真を使ったベネトン広告も、一時はすごく叩かれました。社会広告とは、商品を売るだけではないのですが、消費者でしかない人間には、それらの広告は不快で意味不明なのです。記事をまとめられるのでしたら、そういう視点も考慮願います。表現という点も大切に。

ご感想ありがとうございます。
「そういう視点」、つまり「ダメだ!」と感情で否定してはいけないという視点から、長文を書きました。「アカンで」と書いたのは、上でも書きましたが「肩を叩きながらそりゃあアカンよと言う」イメージです。「社会的に許されない!」と断じているわけではないのでご安心ください。
今後とも、色々と考えるつもりです。

 sanmata 

たいへん興味深く拝見しました。
風刺される側にスポンサーを置いたことで広告として破綻している、という分析、非常に府に落ちました。
ただ、まだ何となくスッキリしなかった。
初見で感じた違和感がスッキリしたのは、最後に追記された世代間のハナシでした。
牛を擬人化して、実は歪んだ人間社会を描いている、そこまでの理解は同じなのに、その世界観を、現実化しつつあり否定されるべきアンチテーゼとして捉える人と、否定し難いまさに現実そのものとして捉える人がいるということが判りました。
両者の感想の対立が炎上の火種の1つになっているのだとしたら、これはもう物語として成立しているなあ、と感じます。
その上で、自分が感じた違和感は、これが商業広告として作られ、世に出たという事実です。
風刺で作られたわけではない、という世界に、すでになってしまっているのではないか?そういう不安感だったのだと気づかされました。
世の中はよりよく変えられる、と思って日々を生きているつもりなのに、そういう「諦め」を突き付けられた気がして、嫌悪を感じるという構造があるのではないかと思います。

若い世代からすれば、今頃ナニ言ってんの?という話かも知れませんが…

 ご感想ありがとうございます。
そうですね。奥も追記部分で凄くスッキリしました。
そうそうそうそう!「諦め」を突き付けられてる!その通りなんすよ!卒業式段階で「死」を突きつける、その残酷さ!!ホント嫌悪ですよ……
そう、本当にこの「受容の対立」さえ物語化している!本当に面白いですよね。

 sate 

明快な考察ありがとうございます。すっきり腑に落ちました。

コメントなども読ませていただいてもう一つ、気づいたことがあるのですが
それは、このCMにGOサインをだした上層部が、このCMのやばさに気づかなかったのではないかということで、
各所でコメントを見る中で「牛の擬人化だから大丈夫」という意見があるのが不思議でしょうがなかったのですが、それがこういった家畜の如き境遇が人間の社会にも適用できることに(過去かあるいは現在)気付けない層、すなわちAGFの上層部なのではないかと。
当然若者が見ればある種の嫌悪感、痛々しさを感じざるをえないものであるのに。
つまりこのCMはブレンディのCMとして公開されることで「歪みを生じさせたのではなく」」擬人化、異化のさらに次の、若年世代、中年世代の対立構造を浮き彫りにしてるのではないでしょうか。
そんなことをした製作者のメッセージは復讐かあるいは"help"なのではないかと。いやはや、歴史に残るCMですね。

ご感想ありがとうございます。
そうだったらいいなぁ、と僕も思いますw この構造に気付けない人たち、か……もし存在するとしたら、僕とは話が通じなさそうですね。うん。若年世代と中年世代の対立構造を浮き彫りにした、か……深い……

 

 ナオ

YouTubeのコメント欄を見て、そもそも擬人化とか風刺とかとも受け取れてない脊髄反射的な反応ばかり目立ち、僕の感じていた風刺としても面白く見える擬人化と後半の世界観のねじれ、一気に最後にCMとして着地する強引さへの違和感などが言語化されていてスッキリしました。
ただ、僕個人的には風刺目的というより牛達と牛達の世界そのものの擬人化する事により牛達をキチンと管理してますよ、という表現のつもりが、鼻輪を人につける、とかおっぱいというある種キャッチーな要素を入れて(機能として、としても描写としてら明らかに強調はしてる)少年マンガにちょっとエロシーン出てくる的な安易な発想も詰め込んだ結果、人権やらジェンダーやら畜産業界やら社会構造の問題やら、四方八方のタブーや問題意識に対して全方位的にギリギリだったりアウトな感じで爆撃を仕掛けてる形になって、様々な解釈が出来る一方、そのどの解釈をしても最終的に世界観がねじれて矛盾が生じるっていう形になってる、という印象です。
ハテナブックマークでもこの記事バズってて、より端的なコメントで冷静に分析してる人いるので見てみることおススメします。
結論として、作品としてはあり、広告としてはナシ、も感覚的には同意です。

ご感想ありがとうございます。

そうですね。僕も脊髄反射的な反応が嫌で書きました。分析に関しましては非常にシンプルかつ分かりやすく、その通りだと思います。まぁ「たとえそうだとしても分析する」が文学研究やってた人間の癖というかサガなんですよ。
ご感想には全て目を通しております。頭パンクしそうですが、これからも勉強です!

 みのじ (id:babyneut969)

はじめまして、みのじと申します。
自分がこの作品を観て、初めにクリエイターは企業に実は不満があって企業側にはバレないような皮肉を込めて作っていたのでは?ということを疑いました。インタビュー記事を見る限りは何とも言えないですけど、「作り手」側の構造に歪さがある可能性もあるのではないかと思います。
それから、これはどちらかと言えば他のコメント投稿者に向けてになりますが、自分はこの作品の世界について、努力で結果が変えられるということは「限定的ながらも選択の余地がある」ということで、いくつかのコメントに見られるような「牛の物語」としては見れませんでした。牛は生まれる前から品種を管理され、ある程度どう生きるのか決定されている上に自らにその意識はありませんしね。

ご感想ありがとうございます。
僕も疑っています。というかそうであってくれwwwと。
そうそう、確かに牛の擬人化として見てもそこは変なんですよね。だからこそ僕もシンプルな牛の擬人化には見えなかった、と。

 こけ

CMを見て最後に「CMじゃなければ良かったのになあ」と首を傾げた理由が記事や皆さんのコメントを読んで分かりました。
制作した方の意図は別だったとしてもブレンディは単なる「擬人化」として『優れた乳牛から製品を作っています』というメッセージを出したかっただけのように思います。
鼻輪をつけていて卒業(卒牛)証書が動物園や闘牛場、食肉加工会社…。誰もが牛の擬人化だと気づきます。おっしゃる通り、この短時間で世界観を伝えている完成度は相当高いです。
この短時間で伝えるため&メインの乳牛は最後に取っておくために序盤は乳牛以外が登場し、『良いミルク(特濃?)を選んでいます』というメッセージのために華がある牛は動物園、荒い牛は闘牛場と分かりやすく説明している。
おっぱい女子のこれみよがしに揺れるおっぱいは「乳が張ってる」=「乳牛だよ」というアピール。
すべて単純な発想だということで企業を丸め込んだ可能性も考えました。
それこそ、風刺作品か単なる擬人化かという受け取り方の違いがそのまま制作側と企業側で起きてるのかも知れないな、と。

一番嫌だったのは田中ビーフに行く彼ですね。
学校で失敗したらもうその後の人生は無いというのは心に刺さるものがあります。

 

ご感想ありがとうございます。
丁寧にまとめてくださっており、その通りだと思います。全面的に同意なので何も僕は言えませんが……
そうっすよねぇ。ホント嫌ですよね。学校、就活で失敗したら死ぬぜってなんやねん、と。

 a

的外れすぎてワロタ

ご感想ありがとうございます。

ほんまワロタわ(適当)

 ある意味で広告業界の悲劇……かも

そもそも、「たかが」CMなんてものに芸術性は必要ないんですよね。企業自身が信じ、かつ主張したい「商品の良さ」が伝わり、消費者が気持ちよくなれると感じて商品を買ってくれればそれでいいもの。ぶっちゃけ、綺麗事だけ見せていればいいものなんです。
……と、あえて辛辣な物言いで始めてみましたが、そういうものである以上、視聴者に与えるイメージについてはデリケートなほど慎重に吟味すべきもののはずなんですよね、本来なら。
心地よいCMのネタを使い果たし、自虐ネタなどインパクトを狙ったものすら飽和して、当のレース参加者たちは感覚が麻痺し、世間との乖離に気づかず進み、ついに崖から落ちてしまった……という感じでしょうか。

ご感想ありがとうございます。
あー、すっきりきますね。表現の飽和の先に、モンスターが生まれちゃったと。うわ、すっきりくる。
そうなんですよね。表現は一応自由、だけど慎重にせねばならない表現もある(女性の機能性とか)。そういう話なんですよね。
 

 

 オナラ931

大衆向けの乳牛ってどんな環境で育てられているか知らないんだろうか。
囚人より酷い環境だからな。
そいうところに違和感を覚える作品。

 

 

ご感想ありがとうございます。
そうなんですよね。牛の擬人化としてみた場合はガバガバ、風刺として見ると秀逸、だけど製作者は牛の擬人化として描いてるっぽい、その辺りもちぐはぐですね。

 

 ちい

当初は特設サイトでしか視聴できなかったことを考えると、
CM製作者や企業側もそのままテレビで流せない内容であることは、
それなりに理解していたのではないでしょうか。
企業としては直接イメージを良くする広告としてというよりは、
あくまで作品的な面だけを重視してOKを出したのかもしれません。

またいくつか前のsateさんが指摘されている、
このCMがこういった現実に対して「痛みを感じる層」と「そうでない層」を、
つまり「世代間対立」の構造を浮き彫りにしている点については同感です。
そういう内容のCMが、現実に存在する世代間の意識のズレを明らかにし
そして論争を引き起こす。
それこそが最初からの製作者の狙いだったとしたら…
もしそうならば、まさに歴史に残る作品と言ってもいいのではないでしょうか。

ご感想ありがとうございます。
本当にそうです。もしこれが世代間のズレをあぶり出すことが目的だったなら……
いや、目的じゃなかったとしても、結果的に「そう」なっている時点で、作品としては評価されるべき、です。
まああまりにも経緯が複雑ですけどね。僕には良い勉強になりました。

 

 それもそうだけど

個人的に分からないのは、闘牛場に送られる彼。
戦って強ければ生き残れる進路に進むなら、彼はそれこそ胸を張って“卒業”する筈で、怒り狂う必要などないと思う。
これは一種の男性差別ではないの?と。

ご感想ありがとうございます。
ありそうでなかったご指摘!確かに……
でも、そのあたりは深く考える必要がなさそうです。田中ビーフ=死=地獄と想定する世界ですから、闘牛=戦わされる=地獄、程度なのでしょう。作品内の語りを聞いていてもそういう描写である印象を受けました。
 

 こう

このCFの面白さから問題点に至るまでの広く深い分析を大変面白く拝見しました。また寄せられたコメントも大変多様で示唆に富んでおり、それもこの様な記事を掲載くださったお陰だろうと感じます。実際、映像を見て私もまったく同様の感想を持ったのですが、それは相当少数派だったようで、ネットの感想などを見る限り、侮辱的で不快でつまらないとの意見が目につきました。私はこの映像に関して、誰がどのような感想を持ちどういう意見表明をしても一向に構わないだろうと思うのです。それもこの作品の価値であろうと考えるからです。大切なことは、わたしたちの社会が、こういった色んな見方が出来る作品、挑戦的な作品を、一方的に評価し叩いて潰してしまうようなものでなく、許容し多面的に評価し建設的に批判がされるような場所でありつづけることだろうと思っています。ある決まった価値観や手法以外許さないといった社会は、私には息がつまります。

ご感想ありがとうございます。
温かい言葉ありがとうございます。そう、一方的に「断罪」するのは、僕は大嫌いです。 だからこそ、語る。それが僕らにはできる。ネットに必要なのはそれですよね。
色々あっていい。でも、おかしいものはおかしい。だから何がおかしいか考える。僕らには考えることができる。僕はそれを続けたいと思ってます。

 

 乾http://53f53.blog.fc2.com/blog-entry-279.html?sp 

私のブログに
引用させていただきました

 

ご感想ありがとうございます。
また拝読いたしますね。

 774

日本の闘牛は牛同士を戦わせて勝敗を決めるので強ければ生き残れますが、
海外の闘牛は闘牛士が暴れる牛を倒すショーなので傷めつけられながら死ぬことになります。
劇中の彼が行く「カルロス闘牛場」はおそらく後者なので、怒りも無理はないかと思います。 

ご感想ありがとうございます。
あ、なるほど。結局死ぬと。

 ねこ

読みました。すみませんが最後にぶち壊す言葉を一つ。

考えすぎ。

 

ご感想ありがとうございます。
知ってますよ?でもそれが良いんじゃないっすか。

 ななみ (id:nanamino)

牛の擬人化だというなら色々と変なんですけどね。高校生の牛に普通に両親がいて暮らしているとか(牛だったらとっくに食肉行きでしょう)。風刺だというのなら、乳牛になって死を免れて一安心したところに乳牛もやはりいずれは食肉にされるというオチがつくべきだったかもしれません。
でもやっぱり飲料のCMとしては無しだと思いますけれど。

ご感想ありがとうございます。
確かに、おっしゃるようにどちらと捉えても違和感が残る。結局は「飲料のCM」っていうのは付きまといますしねw

すでに上で出てましたけど、「おっぱいが大きければ大きいほど多量のおっぱいが出る」なんてことは、エロマンガならともかく現実ではありえないわけですよね。
(少なくともその程度の知識はある)視聴者からすると、まずそこを結びつけることに違和感が出てくる。
おっぱいが大きいと良いという、商品と全く関係のない人間的価値観が組み込まれているからこそ、単純な牛の一生とは受けとれないです。

 

ご感想ありがとうございます。
そうですよねぇ。変、なんですよね。そこもちぐはぐな要素で。
まぁ、そこ……細部の描写を徹底する必要って「上手い結論が用意されていれば」無かったのかもしれないんですけどね。

 

 サブカル気取り()

面白い考察でした。長文お疲れ様です。
おかげで、嫌悪感や違和感を抱いている方々への理解の一助になりました。
ご参考までに、特に嫌悪感を抱かなかった浅慮なおじさんの感想。
卒業式・・・に、鼻輪?あーこいつら牛?何か真面目なナレーション入っててウケるw
花子w牛の花子ていかにも肉牛wって、花があるから動物園かよウケるw
マッチョがロデオで粗暴が闘牛てそんな変わらんやん、演出甘くね?
田中ビーフきたー!!wwwぎゃははははwwwって慟哭演技うめえなw
おっぱい!メインおっぱいキタ!!
期待が薄いって言ってんのにwまるでおっぱいが薄いみたいにwwwウケるw
行き先ブレンディかよ!どんだけ本格牛乳使ってるアピールwマジウケるwww
以上。
『田中ビーフ』と『薄いって言われた』と『ブレンディ』で特に笑いました。
わりと下らないネタを大真面目に演出したら生々しくなりすぎたって印象です。
感動作品と銘打っていると知り、また笑いました。それもギャグですよね?
世代間でも差はあるようだし感じ方は人それぞれでしょうが、
少なくともストーリーに感動する人はあまり居ないんじゃないかな?
それにしても、田中ビーフのくだりは迫真の演技も相俟って何度見ても笑えますw

ご感想ありがとうございます。
そう、笑えるってのも正しくて、風刺としての楽しみ方ですね。ただ……エグさが強すぎて、風刺として考えても笑えなかった人の方が多いのでは……
ホラー映画見て終始笑ってるような人であれば、笑いが止まらなかったかもしれませんねw

 にゅ

自分には食肉がバッドエンド。って以外は叩く要素は無いですね。

牛を家畜として見る人は平気でも、牛に社畜を見る人は辛い。って状態も納得します。
が、「笑い話として流せない人々」が多いのは社会が「心の余裕を無くしてる」って事なのかなぁ...とか考えると、そっちの方がホラーでした。

ご感想ありがとうございます。
そうです、まさにそこ。世代によってはこれが「笑い話」に全く見えない、他人事に見えないんです。社会が心の余裕をなくしているというより、これを「自分の話」として受け取ってしまう層が存在するんです……。
もう読まれていると思いますが、今一度追記をお読みください。もちろん、これが全てではありませんが……ない話ではない、と思います。

 なな氏

選ばれたおっぱいの大きい子をいやらしい意味じゃなく「単に優秀な乳牛の擬人化」とするなら乳牛はおっぱいの大きさで乳の出る量が決まる訳ではないので、そこの所はどう説明するのかな?

 

ご感想ありがとうございます。
何度かご指摘いただいているポイントですね。この記事の他の方への返信に目を通してみてください。 


ああああああ終わったあああ!!!!!
……ぶっちゃけ、疲れました。一部雑になっていると思いますが、ご容赦を。
この先にコメント頂いた場合、返信できるかどうかは「保留」させてください。どうしても聞きたい!ということがあるようでしたら、直接Twitterでリプをお願いします。……頭パンクしそうなのでご返信できるか分かりませんが……

重ね重ね、お読みいただき、またご感想くださり、ありがとうございます!

今後とも語らせていただきますので、よろしくお願いしますね!