僕のバイクは以前の台風15号でなぎ倒され、ミラーの外装が割れ、ステップが折れて自走不能になった。
だから台風19号がやってきた今日はあらかじめ倒しておいた。
結果、倒す時にミスったようで前壊れたのと全く同じようにミラーの外装が割れた。
それはそうとして、辛いときに聴く、この曲の話。
聖なる海とサンシャイン
イエモンで下手すると一番好きな曲。
シングルにバージョン違いで5曲と、アルバムに1曲、合計6バージョンある異様な曲だ。Get Wild?知りませんねそんな曲
作曲した吉井和哉本人としてもかなり難しい曲だったらしい。
どんな曲かというと、端的に言ってネチっこい男の曲である。
この曲を出した頃はイエモンはバンドとして休止直前、ほぼ末期的な状況。
とはいえ吉井和哉のカッコよさは多分、今の日本でもここまで色気のある男はいないだろうというレベルで脂が乗っている。
そんな男の作る歌詞が……
あの事で頭がいっぱいな夜は ズブロッカでは消せない
蜂の巣にされた魂の束 君にあげたいな
……。
いや、これそんな男の作っていい曲じゃねえって。
歌詞全文読んで頂きたいのだけれど、本当にどうしようもなく惨めでエゴイスティックな歌詞。
だから辛い思い出が頭を埋め尽くしたときに、僕は『聖なる海とサンシャイン』を聴く。
ーー吉井和哉でさえこうなんだ。
ーーましてお前は当たり前だよ。
そう考えると少しだけ落ち着く。
そう言えば、吉井和哉がソロで出した名曲:『シュレッダー』にもこんな歌詞がある。
神様に会ったらこんな風に言うんだ
「どんな目にあっても生きていたいです」
誰も皆やっぱり同じように辛いって
この街の緑は キレイだね
一体この人、どんなどん底を経験してきたんだ……?
ちなみに僕が「この人絶対に地獄見てるよな」って思うアーティストが2人いて、一人は石川智晶、もうひとりはあさきだ。
常軌を逸した経験してないと書けない歌詞しか書いてない。マジで。
吉井和哉の「地獄」はちょっと方向性が違う。
なんか自分の内面で延々ウジウジしてるタイプの地獄だ。
……だから、まぁ。
辛いことがあったら吉井和哉の曲を聴く。
どうしようもないときにも吉井和哉の曲を聴く。
そうしてれば、なんとかなる。
台風もいつか過ぎる。
今はそれを願って、ただただ、待つしか無い。
ではまた。