もう、大変。大変なことですよこれは。
何が大変って、2024年5月22日、ClariSが2年ぶり7作目のアルバム『Iris』をリリース。
そして2024年5月29日、THE YELLOW MONKEYが5年ぶり10作目のアルバム『Sparkle X』をリリース。
ClariSとイエモンを愛する筆者からすると盆と正月通り越して核戦争ですよ*1。
今回はひとまずイエモンは置いといて、ClariSの『Iris』で久々に自分の限界性が爆発*2したので徹底的にレビューしたいと思う。
結論を言っちゃうと『Iris』、これは間違いなく……
ClariSの最高傑作です。
注意点として筆者はもう色々限界なオタクなので主語や表現がクソデカいことがありますが、限界オタク特有の修辞法に過ぎないのであまり真剣に考えないでください。
ただ感情が爆発してるだけです。
- 1. ALIVE
- 2. Love is Mystery
- 3. コイセカイ
- 4. Wonder Night
- 5. Freaky Candy
- 6. Masquerade
- 7. ふぉりら
- 8. アサガオ
- 9. スノーライト
- 10. トワイライト
- 11. 未来航路
- 12. 一期一会
- 総括
- 余談
- 余談の余談
1. ALIVE
今までアルバム入ってなかったんかいワレ!というこちらの曲。
前アルバムの『Parfaitone』のあとにリリースされたので当然といえば当然なのだけれど、……というより『Parfaitone』から2年も経ってるんやね。時の流れが早すぎる……。
それはさておき、一曲目からフルスロットル。
ClariSのオタクは……否、オタクはみんなアニメ『リコリス・リコイル』が大好きで、『ALIVE』も大好きなのである。
……いやこれレビューの体を成してないな……。
でもそうとしか言いようがないのである。
前期ClariSの代表曲が『コネクト』だとすると、令和のClariSの代表曲が『ALIVE』であることは異論が無いだろう。
THE FIRST TAKEで『コネクト』で突如現れたClariSに過呼吸に陥ったオタクたちだったが……
約2週間後、『ALIVE』がUploadされた瞬間全員爆死、成仏したのは有名な話だ。
そんな『ALIVE』、多分100人のオタクがいて全員がプロデューサーだったなら全員がニューアルバムの一発目に持ってくる選択をしたように思う。だってこの曲は紛れもなく「オープニング」なのだから。
『リコリス・リコイル』の、そして……
『Precious』で仮面を脱ぎ捨てた、新しいClariSの、オープニングソングなのだ。
2. Love is Mystery
このアルバム、ラブソングを前の方に固めてある。
後半への布石なのだが、ALIVEで1速フル加速で発進、穏やかに2速3速4速5速をスキップして6速巡航……という感じの2曲目だ。
この曲と後半の『スノーライト』は滅茶苦茶語りにくい。
だってこの曲も『スノーライト』も良い意味であまりにもあまりにも「いつものClariS」なんだもん。
でも今作はえげつない曲が何曲か入ってるのでこういう曲があるとオタクは安心して甘えられるのである。
ClariSの甘ったるいラブソングってホント良いよね……
3. コイセカイ
やべー曲。
Love is Mysteryの糖度をチョコバナナ程度と仮定すると、……いやもうなんかこの世の甘みでは例えられない程度の甘さの曲。
血糖値高い人がこの曲を1秒でも聴こうものなら救急車で搬送されることだろう。
アニメ『白聖女と黒牧師』オープニングテーマ。
そもそもこのアニメがシロップとはちみつを好きなだけぶっかけたコメダのシロノワールくらい甘ったるいアニメなので、そりゃOPも甘くなるわな、という話。
おじさんにはキツイよこのアニメ。直視できないよ。甘すぎて。
OP見るだけで胸焼けするよ。いや見るんだけどさ。
もうずっと心がハンバーグ師匠になる前のスピードワゴン井戸田なんだよ。
……このネタって何歳にまで伝わるんだろう……
いや改めて聴くとこの曲やべーよ。人を殺す気か。
というかこのレビュー、爆死だの成仏だの殺すだの物騒だな。
音楽を語ってるだけなんだけどな。……語れてるか?これ。
なお、『コイセカイ』のシングル3曲目には未亡人の心境を歌った曲にしか聴こえない『君がいると』が収録されているぞ。作詞作曲はClariSの重い曲を作らせれば世界一、丸山真由子大先生だ。
……人を殺す気か?
4. Wonder Night
うおおおおこの路線の曲久しぶり!!!!
いやマジで久しぶりじゃないかこの路線!!
「ちょい不思議まったり系ソング」というか。思い出したのはアルバム『Fairy Castle』収録の『水色クラゲ』だ。『コイセカイ』とは全く違う意味で脳が溶けそう。
Aliveで始まるアルバムの4曲目にこれ。
緩急が凄い。藤井聡太の将棋かよ。
藤井聡太の将棋知らんけど。
……さて。
ここまで「全曲レビュー」と言いつつ、内容が薄いなぁと思われた人も多いと思う。
まことに申し訳ない。
正直に言うと、全曲レビューを書かねばと決めたのは次の5曲目を聴いてからなんだ。
5. Freaky Candy
『Love is Mystery』『コイセカイ』『Wonder Night』で溶け切った脳が焼かれたと思った。何だこの骨太ヤンデレソング。
ジャンルとしてはスウィング要素の入ったダンスミュージックってことになるのか……?
ラストサビに向かって畳み掛けるように盛り上がり、ラストサビの展開で筆者の脳内に存在する「好きな曲の展開発表ドラゴン」が大回転した。
あーこの展開好き。マジ好き。やばみ。
しかし特筆すべきは……
やはり、道中のふにゃふにゃラップだろう。
……。
うん、ふにゃふにゃラップ。
そうとしか言いようがない。
ふにゃふにゃしている。かわいい。
困惑。
「スウィング要素の入ったダンスミュージック」でなんでこんなふにゃふにゃのラップが合うの……?
謎だが、奇跡的にマッチしているのである。
あのふにゃふにゃラップがなければちょっとセクシー寄りになりすぎるから調整でもしたのだろうか。それくらいこの曲はミステリアスだ。
Love is Mysteryよりもミステリーだと思う。
6. Masquerade
一休み、と思わせて全然休めないタイアップ曲。
アニメ『シャドーハウス 2nd Season』エンディングテーマ。
ALIVEと同時期の曲だが、このときのClariSはMV含め本当に絶好調である。ゾーンに入ってる。作詞もClariS自身でやってんだよな。凄い。
ところでこの『Masquerade』のダークでゴシック系の世界観、ClariS全体を見ても似た曲が見当たらない。強いて言えばアルバム『Fairy Party』収録の『シニカルサスペンス』あたりは少しダークかな?という感じだが。
しかしアルバムの一連の流れでこの曲を聴くと、ここでぐっと世界が切り替わる感じがあって面白い。
一体いくつの世界を持ってるんだClariSは。
『コイセカイ』でアニメのタイアップするアーティストがこの曲でタイアップしてるってとんでもないことですよホント。
7. ふぉりら
やべー曲その2。
MVの学生コスClariSでオタクが全員爆死・成仏したのは有名な話だ。
これさっきも書いたな。
というかぶっちゃけ筆者はこの辺で心配になってきたよ。
ClariS、7年前はこんなMVだったんだよ。
いや、『clever』大好きだけどさ。
マジで『ふぉりら』のMV見ると、良くも悪くもド級のアイドル、ドアイドルになっちゃったんだな……と。いやまぁ根の部分は変わってないというのは曲聴いてれば分かるので良いんだけど、疲れてないか心配である。
後方彼氏面通り越して後方オカン面はこれくらいにしておく。
しかしこの『ふぉりら』という曲。
単体で聴くと本当に変な曲である。
パッと聴くと単純に揺れ動く恋心を歌った曲に聞こえるのだが、なんか不穏な歌詞が入っている。
越えてはいけない一線をもう踏み越えていくよ
この曲、『カノジョも彼女』2期エンディングテーマなのだが……
内容を知らない人のために説明すると、堂々と二股するラブコメである。
く、狂っている!
で、アニメを観ると分かるのだが『ふぉりら』は2期の実質メインヒロインである紫乃の曲と言っても過言ではないくらい、作品に寄せている。
ぜひアニメを見て欲しい。
この紫乃というキャラ、……滅茶苦茶好きになっちゃうから。
紫乃さん、アニメの中で越えてはいけない一線をもう相当踏み越えちゃうのである。
ちょっとだけ話がそれるが、このアニメは完全に狂ってはいるものの、主人公はきっちり「堂々と二股しようとする以外は完璧な人間」として描かれており、創作の基本である「大きな嘘は一つだけにする」に則っているので、あまり引っかかることがなくスルッと観れる。*3
何が言いたいって、僕。
『カノジョも彼女』大好きなんすよ……
もうみんな見て。あとはよ3期来て。
なお作者のヒロユキ*4の『アニメ化4作品のマンガ家が腕時計にハマった結果5000万円の借金をつくった話』は必読である。
く、狂っている!
なお筆者はこの本を読んで高級腕時計を買った。
く、狂っている!
8. アサガオ
ClariSの骨太バラードキターーーーー!!!!
分かっているぞ、こういう曲を作るのはClariS専属(ではない)の大作曲家であり大作詞家である丸山真由子大先生……
で、は、ない!!!!????
作詞作曲は秋浦智裕先生。アイドルソング等の実績が豊富な方だ。
正直本気でびっくりした。
ClariSのこういった路線の曲は全部丸山真由子大先生かと思っていた。
いやしかしClariSのバラードは作曲が丸山真由子大先生でなくとも、とても良い。
いつか万病に効くようになるだろう。
しかしこの曲、何を歌った曲なのだろう?
単身赴任……ではないよな。
なんらかの悲恋なのだろうが結構意味深な歌詞だ。
この辺は確かに丸山先生っぽくないと言えばそんな気はしてくるけど、なんかそう言われたらそんな気がするだけなので深入りしないでおこう。
9. スノーライト
ミニアルバム『WINTER TRACKS -冬のうたー』のオープニングソング。
ここに来て激甘ソングである。
『コイセカイ』がヤバすぎるので薄く感じるが、接種すると十分に命の危険がある程度には甘い。筆者はこのブログを書くためにそれぞれの曲を改めて真剣に聴き直しているのだが、割と本気でここで致命傷受けたぞ。
なお筆者は現在恋愛にトラウマを抱えている。詳細はこちら参照。
滅茶苦茶名曲なんだけど、なんというか……
ここがこのアルバム最後の休憩地点である。
この後3曲、怒涛の非ラブソング、オリジナル曲ラッシュ。
しかもそれぞれが凄く重い。
10. トワイライト
暗闇の中にある光を探すような、鮮烈にして強烈な一曲。
「また新しい朝が来る」という歌詞からして「トワイライト」は黄昏ではなく黎明の方だろうか。
ここでこういう曲持ってくるか。
鮮烈で新しいのに懐かしい。不思議な曲だ。
しかし……
僕ら暗闇へと手を伸ばす
に続くのが
わかり合うために
なのが、なんというか珍しいなと思う。真摯な曲だなぁという印象。
っていうか本当にこのアルバムはバラエティ豊かだ。
それでいて乱雑で無いのはなんでだろう。
悲恋の曲も、甘すぎる曲も、こんな曲も全部「ClariSの世界観」で包摂されてるんだよな。これが10年以上活躍しているアーティストの実力か。
しかし、『ふぉりら』『アサガオ』『スノーライト』直後にこの曲とか、温度差で風邪引くぞ。しかも温度差攻撃はまだ続く。
11. 未来航路
『トワイライト』とエンディング曲『一期一会』の印象が強すぎて、正直最初はこの曲が地味に思えていた。
だが……
かなりのスルメ曲だということに後で気付いた。
めっちゃ良い曲やんこれ。
終点なんてみえないこの旅路は 始まったばかり
なんていうか、王道の歌詞、王道の……なんだろう、前向きなポップス?
ベタではない。けれどなぜか、とにかく「ド直球」なのだ、この曲。
他の曲が変化球に感じてしまう程に。
ああ、そういえばClariSは『コネクト』で大ヒットしたアーティストだった。
アレはタイアップしたアニメがとんでもない変化球ではあるが、曲だけ聴くと物凄く「王道」で「直球」だ。*5
オタクの情緒を散々揺さぶったこの『Iris』というアルバムで、エンディング1曲前に「ド直球」の良い曲。
ClariSの懐の広さ深さは果てがない。
っていうか『未来航路』作ってる重永亮介氏、丸山真由子大大大先生と同じくらい筆者が好きなClariSの曲作ってるな……しかもかなりバラエティ豊か。
ClariS界隈には大先生がいっぱいいる。凄い。
閑話休題。
さて、エンディングである。
筆者には持論がある。
「エンディングがエンディングとして機能しているアルバムは名作」である。
ClariSアルバム史において、最も眩しく重いエンディングは旧メンバーであるアリスの卒業作品である『PARTY TIME』のエンディングを飾った『Orange』であることに異論は……無くはないだろうが少ないと思われる。
その『Orange』に匹敵するくらいに筆者がやられてしまったのが『Iris』エンディング曲である……
12. 一期一会
この記事のタイトルをわざわざ「限界オタクによる」と書いたのは、次の一文をどうしても書きたかったからだ。主語がクソデカくて申し訳ない。
ClariSのオタクで、この曲好きじゃない人、一人もいないだろ。
いやもうこれ、語るも野暮ってもんだよ。
なんだよこれ。完全にやられた。
『トワイライト』『未来航路』で「今後もグイグイ行くぜなClariS像」を見せられた直後にこの曲はマジで反則だって。
いや……マジで無理なんだけど(語彙力)
この構成でこのエンディングは本当無理だろこれ。
っていうか言葉を失うほどすげえってなったときに「無理」を連呼する限界オタクの感情、今やっと完全に理解したわ。
いや、無理だわこれ。
無理だわ。
総括
これまでClariSのアルバムは幕間にインスト曲を結構入れていた。
前作『Parfaitone』なんかは4曲もインストが入っていた。
『Parfaitone』も名アルバムではあるのだけれど、良くも悪くもGLAYのTAKURO氏に提供された『鏡の中のローレライ』が強烈過ぎて、後半明らかにアルバムコンセプトが海に持って行かれてた。パフェどこ行った……?
今作の収録曲は実にバラバラだ。その上幕間のインスト曲もない。
だが、聴いて頂くと感じられると思うが、前作よりもアルバムとしての統一感は上であるようにすら思われる。
鮮烈なOPの『ALIVE』、強烈な変化球の『Freaky Candy』、ストレートなメッセージ性の『トワイライト』『未来航路』、そして……
筆者が語彙を失ったエンディングの『一期一会』。
虹の女神の名を関する『Iris』、完璧なネーミングじゃないか。
……完璧やん。
もう無理。ふにゃふにゃラップ聴こう。
余談
Summer delayの話してたらノータイムでこのブログの話されて顔ゆがんでるhttps://t.co/IVgj0GZgi2
— 大倉 (@Dreamer_Coaster) February 28, 2024
誰だこんな怪文書ブログ書いたやつ。
俺だった。ごめんな。
余談の余談
この記事を書いたちょうど本日、ClariS SPRING TOUR 2024 ~Tinctura~やってたようだ。
ライブは色々と怖いので一度きりしか行っていない。
また行こうかなぁ。